高齢者の事故は多いが、車の運転をいつやめる? 個人の状況も違う
今朝の新聞、朝ごはんを食べながらちらっと、
最近、少しおもしろくなってきた新聞小説の「ひこばえ」(重松清)を見ていたら、
その上の連載で、五木寛之の談話。
この人も、「火垂るの墓」の野坂昭如まではいかなくても、
厳しい戦後を送ってきたんですね。
車の運転を65歳でやめる!
その五木寛之が運転は65歳でやめたと書いてあります。それも「好きな車の運転を」だって。
彼曰く「思うように操れなくなりまして。迷惑かけちゃいけませんから」ですって。
えー!! ちょっと待ってくれ、
65歳といったら、あと半年じゃないか?!
(私の場合ね)
私だって「迷惑かけちゃいけませんから」とは思います。
ほかの人を傷つけて、悪くいくと死なしちゃう事故の危険性以外にも、
ここらへん、つまり田舎の追い越しにくい道で、
とろとろ走って、交通の流れを乱しちゃう迷惑もあります。
今はまだ迷惑をかけられてる方で、もうー!っと後ろでイライラしているのですが。
後ろに白い車がピターッときたら、それは私かもしれません。
運転をやめたら、どうやってあっちこっち行くのですか?
五木さんは車をgive-upした(諦めた)あと、
どうやって移動しているんでしょう?
公共交通機関、つまりバス、電車、タクシー、ハイヤーの利用でしょうか?
それともchauffeur(ショウファー 運転手)付きの自家用車?
この実家のあたり、車がないと、行動は非常に制約されます。
徒歩圏に小さいスーパーはあるので、
飢え死にはしないでしょう。
でも、ヒトって食べるためだけに行きているわけじゃありません。
私は65歳になる前に、ここを引き上げますが、
そのあと、短期戻ってくるときだって、絶対、車はいります。
でないと、どこにもいけない!
バスはあってももちろん頻繁にはありません。
自転車? 「シニアカー」?
自転車を使えば、ひき殺す可能性は減っても、自分がひき殺される可能性が格段に大きくなります。
おまけにこの狭い道を65歳以上が自転車でいっぱい走り出したらどうします?
車でとろとろ走るよりよっぽど迷惑じゃないですか?
この辺の運転者の中には、腰が曲がって歩くのは大変ね、というかたもおられるんです。
要するに大型車イスです。
ああ、あのいわゆる「シニアカー」も増加しないでくれー、価格下げないでくれーと祈ってます。
高齢者がときどき乗って、とろとろと車道を走っているかさばるタイプのことです。
(あれは車両じゃなくて、歩道を走ってOKなんだそうですが、このあたり、だいたい、「歩道」というものが存在しません!)
みんなで楽しく共存するということは、ふー、なかなか大変です。
私は走り続ける……
まあ、そういうわけで、私は65歳で運転やめません。
アルツハイマーになった父の運転を、鍵を隠してやめさせた私ですから、
アルツハイマーにならなくても、いつか運転をやめなくてはいけないのはわかっています。
前は70歳ぐらいかなと思っていました。
でも、それならあとたった5年!
うーん無理。
こういう感じで、どんどん先延ばしにしていくことが考えられます。
80歳にしておこうかな。それならまだ15年ある! 今はね。
ブリスベンに帰っても、車はあったほうが楽しいです。
どっかに遊びに行けます!
シドニーまでだって12時間! アハハ
ただ、こういう来る(きたる)べき老化のことも考えて、
ちゃんと歩いて駅まで5分かからないところに住んでいます。
電車は15分に1本走ってます。
30分に1本かと思ってましたが。
この和歌山の実家のあたりで、バスを使ってJRの駅まで行こうとすると、通勤時間帯でも30分に1本あるかないか。夜は6時で終わりです。
過疎地帯のバスの時刻表をどうぞ。
How can we use?!(使えますか?!)
要するに、昼間の時間、病院にでも行こうかという、時間のたっぷりある人ぐらいに利用が限られてしまいます。
さて、ブリスベンの自宅の場合は、ブリスベンの街の中心まで駅が4つ、15分です。
時刻表のリンクをつけておきます。
ブリスベンの家のそばを走っている電車の時刻表です。
日本でも、東京や大阪の街の中に住めば、車がなくても大丈夫でしょう。
オーストラリアでも、街の近郊でなかったら、車だけが頼りです。
オーストラリアのヒトはなぜか腰が曲がらないのですが、
(この30年近い間で、曲がったヒトはひとりしか見てません)
歩くのはおぼつかなくても車で走っているヒトは、日本と同じように多いことでしょう。
きっと自分が必要とする運転技術に違いがあるのだ!
五木さんの場合は、「好きな」とわざわざつけるぐらいですから、かなり高度な運転技術を持っていたのではないでしょうか。
それが難しくなったと解釈しておきます。
私の場合は、20歳で免許をとって以来、初めから、ただ前に走れるだけの、つたない技術なので、
衰えても大した違いはないと判断して、
当分、この移動の自由を確保しておきたいと思います(笑)。
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