うちの家って言いませんか? 地方による違いってあるんですね
「うちの家」って言い方、私はごく普通の言い方、日本語だと思っていたんですが、
「日本語が不自然だ」という指摘を受けました。
会話文の中に書いたんです。
翻訳の勉強です。
へーえ、東の方では、こういう言い方しない?
うちの家=私(たち)の家、
「うちのあたり」「うちの近所」のさらに局所版です。
西と東のアクセントの違いは楽しい
そう言えば、一昨日、東京育ちのヒトと話していて、
話が一瞬通じなくなりました。
そこのお家では、庭の50cmくらいの段差を降りるのに、
瓶(かめ)をひっくり返して、足場にしているのです。
あれ危ないですねと話そうとして、
私が西のアクセントでカメと言ったので、
彼女には話がわからなくなったのです。
東じゃ、そのアクセントのカメという言葉はないでしょうが、
瓶なんて、日常的に使わない言葉なので、
亀?と考えたわけ。
しばし、東西のアクセントの違いの話になって、さらに楽しく笑いました。
もし、西郷さんや大久保さんたちが、東京に遷都しないでおいてくれたら、
(わかりますよね、日曜の夜、何を見ているか(笑))
言葉について、特にアクセントに関する引け目、負い目みたいなやつ、感じずにすんだのに、って
思いません? 西の方のかた。
そうだったら、NHKのアナウンサーも関西のアクセントで話したのに。
しかし、語尾の関西弁は難しすぎます。
複雑すぎる。
京都も、大阪も、和歌山も別の言葉を話していますよね。
私には和歌山ぐらいしかわかりません。
それもあんまり使ったことがない……
アクセントだけで、あとは今の標準日本語でいいです。
この「です」とか「ます」とかどこから来たんです?
疑問の「か」もですね。
草を引かないという驚き
このあいだ、「草を引く」という言葉、
どうやらよそのあたり、あるいは日本の大部分で、使われていないということを知って、
大地がひっくり返るほど、驚きました。
小さい頃から、「草引き」をしろと、時々ですが、言われて育ちましたから。
「草を抜く」も、「草を取る」も、ちょっと違うんです、私にとってイメージが。
引っ張って抜くんですから。
この微妙な違いにこだわって、
私は使い続けるでしょうね。
最近、娘が来たので、草引きサボってるんですけど。
西から東に行くってありえない(ありえないって流行語?)
ふつうは、東の言葉を西のほうが真似をするのが多いのですが、
反対に拡散した言葉があって、びっくり。
「うち」(うちNo.2としましょう)でしたっけ?
この言葉、私は使ったことないです。
最初に書いた「うち」は2字目が下がる「うち」(うちNo.1とします)です。
「うちの会社」って東でも普通に言いますよね。
our companyって意味です。
言わない? もし言わないなら、代わりになんていうんです?
我が社? これって堂々としすぎている。
私の会社、うーん、ちょっと違う。広がりが感じられない……
このうそでしょ!と思った「うち」(うちNo.2)は2字目が上がります。
要するに、関西のあたりで、「私」の代わりに使う「うち」。
「うちら」=we=の単数形の「うち」です。(笑)
関東に住み着いた息子がこれを使っていて、
えー!!でしたが、
息子が突然知らない言葉を使うはずはない。
なにしろ、ほぼ「家の中だけの日本語」で7歳から育った息子です。
息子にはほんとにたまに、何年ぶりくらいにしか会わないのですが、
(和歌山から東京のほうって、私にはブリスベンより遠い)
その前、日本に住み始めた最初は、「自分」と言ってました。「僕」とか「おれ」じゃなくて。「私」でもなくて。
この「自分」の連発って、聞いてて、私にはすごく耳障りです。
なぜでしょうね、ブという濁音のせいでしょうか?
うち(うちNo.1)の家の日本語
この和歌山の有田の実家のあたりでは、女の子は「私」とは言わずに、「うち」(うちNo.2)でした。
ああ、そうだ、今でもそう言っている女の子がいました。
でも、私は「うち」を使ったことがありませんでした。
うちの母、今は、もう私にとって、腹を立てる対象でしかないのですが
(これって、もしかして、私が母にまだ甘えているからかも。他の高齢者には、私、ニコニコできます)
家の中で、このあたりの言葉を使わなかったのです。
だから子どもの私が身につけたのは、
関西アクセントの標準語でした。
もしかして、母は、上品ぶって標準語を使っていたのではなく、
(私は周囲の人間に差をつけたくてやってたんだと考えていました)
山並を越えた向こう、少しだけ開けた方から嫁いできたから、
あの辺では地域の人々の会話が、既に標準語化されていたのかもしれません。
さて、最初の、なぜ「うちの家」がおかしいと思われたか。
直してくれたヒトは、もしかして、うち=家と考えた?
うーん、はてー?
ネットで検索してみると、奈良、名古屋、神戸のヒトが、「うちの家」(うちNo.1)という表現を使っていました。
our houseって意味で、です。
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