東京・山谷最後を生きる~あるホスピスケアの試み~きぼうのいえ、を見ました
ゆうべ、たまたま、YouTubeででくわしたのが、これ。
YouTubeってそんなに見ませんが。
これ、いいです! ぜひ見てください。
そして、年を取ったらこういうケアが受けられるのね、と思ったらそれは間違いです。
でも、こういうケアを誰でもどこでも受けられるようになったら、それは素晴らしい、死ななくても天国にいるようなもんじゃないでしょうか。
で、私は、そういう時代が来ることは絶対ないと、思っているんですが。
悲観的すぎますか?
まず驚いたのが、20人の入居者に常勤が11人! そのうえ、ボランティアが30人ですって。
普通の高齢者施設に比べて、多くないですか? とっても!
実はそんなものなんだけど、外にいる/ときどき訪ねていくだけの私たちには見えないだけ?
それから、死期の迫った入居者に何がしたいかを聞いて、希望をかなえてあげているところを見て、 反省しました。
お母さんのよく作ってくれたじゃがいもの味噌汁を食べたいという人に、食べさせてあげたり、昔住んでいたところに行きたい人に、タクシーで職員がひとり付き添って出かけて、その人の馴染みのお好み焼き屋に行ったり。
実は私の母は6月になくなったのですが、私は何がしたいかとか何が食べたいかとか聞いてあげませんでした!
あっちこっち行きたい人で、実家で2年近く一緒に暮らしたときは、せっせとドライブに連れていって、回転寿司とか行きました。
でも、高齢者施設に入ってからは(私が夜中に名前を呼ばれるのに耐えられなくなったからなんです)、希望を聞いたことはありませんでした。
施設で歩けなくなったので、車に乗せて出かけるのは無理だったからもありますが、何が食べたいかぐらいは聞けばよかったかもしれません。
最後近く、緑の丘の赤い屋根、と歌い出したので、ちょうど持っていたノートブックで、その「鐘の鳴る丘」とか、兵隊さんよありがとう、とかそういう歌を流してあげましたが、子どもの頃を思い出して懐かしく思ってくれたはず……
この「きぼうのいえ」、やっているのはご夫婦で、挫折を経験したダンナ様が山谷でボランティア活動をして、高齢化の状況を知り、一念発起して立ち上げたようです。
そういう形で始めて、今も直接、運営しているからここまでうまくできているんでしょうか。
私はこういう個人経営みたいな中間管理職のいない高齢者施設はうまくいくはずがない、と思っているのですが(特に職員と経営者の関係とかですが)映像では問題なさそうでした。
ふたりは1億以上の借金をして始めたそうです。
東京の山谷に対して、大阪には釜ヶ崎があります。釜ヶ崎にもこういう施設があればいいですね。
というより、日本全国にこういう施設があって、こういうケアが標準になれば、私たちの将来は明るくなります。
いえ、日本だけじゃなく、オーストラリアにもぜひ。
オーストラリアでもご多分に漏れず、高齢者施設での虐待やそれに近いことがニュースになっています。
私自身にとっても遠くない未来です。
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