結婚式は川岸の芝生の上で オーストラリアは大きな公園だ
息子と私が今回、ブリスベンに帰ってきたのは、下の娘の結婚式に参加するため。
家から車で10分かからない公園に4時半に集合しました。
ここはテニスの「ブリスベン国際」という大会で使われるテニスコートのあるところ。
川沿いにマンションが並んでいて、道を隔ててテニス場があります。
その川とマンションの間、遊歩道のあるところが、娘のチョイスでした。
犬を散歩に連れてきて、気に入ったようです。
マンションのベランダから見下ろせるところでしたが、そこはブリスベン、
住人がちらっと見て笑っていたものの、そのうち消えて、あとは人の姿なし。
オーストラリアにはmarriage celebrantという人がいます。国の資格をもっていて、結婚式を執り行うことができます。
そして、結婚するふたりと証人ふたりが署名した書類を、marriage celebrantがRegistryという役所に届けるようです。
子どもが生まれたとき、親が出生届を出すのもRegistryです。
日本では婚姻届に、結婚するふたりが、証人ふたりと記入して署名捺印すればいいようですが、
オーストラリアでは、marriage celebrantの立会いの下で、法律で決まった誓いの言葉を、結婚するふたりが言わないといけないと法律で決まっているようです。
娘たちも、celebrantが言う言葉を、ひとりずつおうむ返しに繰り返していました。
よく映画の教会のシーンで見るような場面です。
娘たちのは宗教色抜きでしたが、それでも、同じような感じです。
英語だったのと、大きな声で言わなかったので、なんと言っていたのか、よく聞き取れませんでしたが、
「forever」という言葉が入っていて、結婚という状態が流動的な今でも、「永遠に」と言うのかと思いましたが、
もしかしたら、これも言わなければいけないフレーズなのかもしれません。
さっき、この辺の規則を政府のサイトで調べていて気づきましたが、今、オーストラリアでは、性別に関係なく結婚できるようになっています。
別に婚姻届を出さなくても、同棲の関係でも婚姻届を出したのとほとんど同様に法的に扱われてきたと思いますが、
差別や区別がなくなるのはいいことです。
娘たちが頼んだcelebrantは川の向こう、ブリスベンの北のほうに住んでいる女の人でした。
折り畳みの白いイスとテーブルと音楽を流すためのスピーカーを運んできていました。
証人には、娘たちが考えたのでしょう、彼のお母さんと私、母親ふたりを選んでくれました。
しばらくサインなどしていなかったので、書き損じないか、ちょっと心配しました。
彼のお母さんに、「やっぱり直接産んだのは私たちだもんね」と冗談を言いたかったのですが、我慢しました。
川を隔てた向こう側はゴルフコースでしょう、あちら側もこちら側もオーストラリアらしいユーカリの木などと緑の芝生が広がり、ほんときれいでした。
暑い日が続いていたのですが、川に沿って風がビュービュー吹きぬけて、マンションのおかげでか、日も当たらず、よかったです。
彼の両親に会ったのは実は初めてでした。
彼のお母さんは、昔、娘と私が、彼を迎えに行ったのだったか、送って行ったのだったか、
私は車の中、お母さんは向こうの家の前で手を振る、という位置関係で1回だけ見ました。
それを彼のお母さんも覚えていたんです!
ふたりは付き合い始めてから15年だそうです。
私も彼のお母さんもこの十数年、この時の邂逅を覚えていたわけです。
集まったのは、彼の両親と、姉とその夫と男の子と女の子、彼の兄、うちの息子ふたりと上の娘と私、うちの元亭主、それにcelebrantとphotographerでした。
そのあと、夜、Cityのレストランに
行って、みんなで食事をしました。
とてもいいweddingでした。
それが水曜日のこと。
ふたりはそのあと、近くの島に犬と一緒に泊まりに行きました。
犬は泳いで大喜びだったそうです。
結婚式には親戚の人たちを呼ばなかったのでということで、
土曜日に、彼のお姉さんたちが、家に、彼の祖父母やおじ、おばも招いて、食事会をしました。
いっぱい食べて、しゃべって、ゲームをして、楽しかったです。
向こうの家族は、これでfamilyだからねと繰り返し言ってくれました。
12月に帰ったら、おしゃべりの機会が増えて、英語の練習が日常的にできることでしょう。
かくして、うちの5人の子どものうちのふたりが結婚しました。
あとの3人はたぶん結婚しないのではないかと思います。
そのうち、ふたりは仕事もしていないので、この点はちょっと気にかかりますが、
かくいう私も、アルバイトしかしていないので…
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